ドミノミクス(Dominomics)

Notes/Dominoに関わる様々な話題を提供することで、Notes/Domino+αの活性化を目指します!

Notesは人の為ならず

「Notesとは何ですか?」と聞かれたら「グループウェアです」と多くの人が答えると思います。では別の質問で「Notesのどこが好きですか?」と聞かれたら、何と答えますか?おそらく「グループウェアだから」と答える人はほとんど居ないと思います。これって少しおかしいと思いませんか?つまり「Notes=グループウェア=好き」が成立しないのです。何が言いたいのかというと、普通は、対象物の性質(本質)と、好き嫌いが一致しますが、Notesは一致しません。一致する例では、ケーキの場合は「ケーキ=甘くて美味しいもの=好き」が成り立ちスッキリします。逆に嫌いな例では「ゴキブリ=気持ち悪い=嫌い」となり、やはり一致します。ところがNotesはこの関係が一致せずモヤモヤしてしまいます。そこで今回は、何故Notesが好きなのか?という視点から逆引きし、Notesの本質について考えてみました。

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Notesのどこが好きですか?

皆さんはNotesのどこが好きですか?「開発が容易で便利なアプリが作れる」「多機能で使い易い」「オールインワンで運用が楽」「リッチテキストの表現力がすばらしい」という意見をよく聞きます。一方、グループウェアの特徴であるメールカレンダー掲示などの情報共有が好きという意見を聞いたことはありません。まあ、グループウェアの特徴は当たり前なので、理由に挙げる必要もないのでしょう。でもやはり、グループウェアの特徴が好きな理由にならないのは変だと思いませんか?そんなことを考えていて気付きました。そもそもNotesはグループウェアでは定義しきれないということを。

グループウェアの成り立ち

グループウェアとは何でしょうか。Wikipediaでは「企業など組織内のコンピュータネットワークを活用した情報共有のためのシステムソフトウェアで、ユーザー同士で情報の交換や共有等の業務に利用される様々な機能を通じて、業務の効率化を目指したもの」とあります。なるほど、全くもってその通りでケチをつけようがありません。では、グループウェアの始まりは何でしょうか?これは1989年に登場したLotus Notesと言われています。当時のPCはスタンドアロンの利用が普通で、インターネットはおろかE-Mailさえ珍しいものでした。つまり、PCは個人で使うためのものであり、文字通りのパーソナルコンピュータでした。これに対してグループ活用のように、繋がることを前提とした使い方は革命的なものでした。そして、このスタンドアロンの対比としてグループウェアは大流行し、企業の働き方にまで大きな影響を与えました。

現在のグループウェア

現在グループウェアと聞いて、どんなイメージを持ちますか。スタンドアロンからネットワークコンピューティングが普及した当時、グループウェアは時代の最先端でした。しかしネットワークが当たり前となった現在は、古臭さまで感じてしまいます。そしてこれこそが「Notes = グループウェア = 古い」と言われる所以かもしれません。

しかし、ちょっと待ってください、前段で「Notes = グループウェア = 好き」が成立しないことを考えると、そもそも「Notes = グループウェア 」の前提が間違っているのではないでしょうか。

Notesの本質はグループウェアではない

確かにNotesはグループウェアの一種で、メール、カレンダー、掲示板などを使って情報共有することができます。しかしそれは、他のソフトエアでも可能な一部の機能であて、Notesの特徴ではありません。まして、グループ活用など当たり前すぎて比較の意味もありません。Notesの本質はグループ活用以外の「開発が容易で便利なアプリが作れる」「多機能で使い易い」「オールインワンで運用が楽」「リッチテキストの表現力がすばらしい」といった、使う人個人が感じる便利さ、心地よさ、生産性の高さではないでしょうか。

Notesは人の為ならず

グループウェアというと、「グループ」つまり、他人のためのツールと考えてしまいがちです。また「次期グループウェア更改検討」といったお題をよく耳にしますが、グループウェアというくくりで検討しても、あまり意味がありません。Notesの本質は、個人が感じる便利さ、心地よさ、生産性の高さなので、自分のためのツールなのです。ところが自分の為に使っても、皆が使えば他人(グループ)のためになるのです。つまり、個人の活用がグループの為になるとは、逆転の発想だと思いませんか。そしてこれこそが「Notesは人の為ならず」であり、Notesの本質の一つだと私は思います。