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ドミノミクス(Dominomics)

Notes/Dominoに関わる様々な話題を提供することで、Notes/Domino+αの活性化を目指します!

Watson始めました

Watsonと聞いて、皆さんは何をイメージしますか?

多くの人は、以下のような以下のようなことが思い浮かぶのではないでしょうか。
①Watsonは、人工知能(AI)の一種である。
②Watsonは、Cloud Serviceの一種である。
③Watsonは、近年になって開発されたNew Technologyである。
④Watsonは、近未来の技術で実用化はこれからである。

先に答え合わせをすると、上記①~④は全て不正解です。まあ、×とまでは言いませんが、△といったところです。
しかしかく言う私も、ご多分に漏れず上記のように勘違いしていました。そんな折、昨年10月から社内でWatsonを検証評価するミッションを受け持つことになり、Watsonとのお付き合いが始まりました。今回は、Watsonを始めて分かったこと、所感などをご紹介しようと思います。

ちなみにIBMは、2017年始めのメッセージで「IBMは、COGNITIVEとCLOUDの会社である」と明言しています。これを言い換えると「IBMは、WatsonとBluemixの会社である」となり、IBMの戦略ツートップの一角を担うほどWatsonはその重要性を増しています。

 

  • Watsonは、AI(人工知能)の一種ではない。
    Watsonは何と聞くと「答えを独自に導き出してくれる、自己学習機能を備えた、とても賢いAI」と思っている人が多いですが、間違いではないものの、大きな誤解を招く恐れがあります。そもそもWatsonはAIではなく、IBMの技術者はWatsonはコグニティブに属するもので、人工知能(AI)とは違うと説明しています。
    https://japan.zdnet.com/article/35071682/
    コグニティブとAIの違いを簡単に表すと下図のようになります。

    f:id:majimajikojimajiko:20170208222702p:plain

    めざすゴール」と「主役」は全く違いますが、特徴が似ている(両方とも人間っぽい)ため、混同されやすいと思われます。
    さらにIBMでも、AIと言った方が響きが良くインパクトがあることから、WatsonをAIと表現する人もいるほどです。しかし、コグニティブの主役はあくまで人間であり、人間のサポーターに留まるのに対して、AIは人間にとって代わる可能性を秘めています。車の自動運転くらいであれば良いですが、「今後無くなる職業」で仕事を取られたり、SF的な極論ではコンピュータが人間を支配してしまうのは勘弁ですね。。。

  • Watsonは、Cloud Serviceだけではない
    Watsonと一言でいっても、そのサービス範囲は広く多くの製品があります。下表はその中でも代表的なWatson APIWatson Explorerについてまとめた表となります。基盤を見ると、CloudOn-Premisに分かれますので、WatsonはCloud Serviceだけではありません

    f:id:majimajikojimajiko:20170208223443p:plain
    それぞれ異なる特徴がありますが、Watsonとひとくくりにすると、混同されるケースが多いです。先ほど「答えを独自に導き出してくれる、自己学習機能を備えた・・」とのイメージに、大きな誤解を招く恐れがあると記したのは、正にこの点となります。Watson Explorerは大量のデータを解析することで、独自の分析を行ったりしますが、現在のWatson APIではそう簡単いきません。答えを導き出すために、データの準備やロジックの作りこみなど、人間がかなりお膳立てをする必要があります。このお膳立ての労力を考えると、本来は人間をサポートするはずのコグニティブなのに、人間がコグニティブをサポートしているような逆転の感覚になるほどです。それぞれの特徴を熟知した上で、活用することが必須となってきます。

  • Watsonは、近年になって開発されたNew Technologyではない
    これはWatson Explorerに言えることですが、WEXは検索、分析を生い立ちとすることから、15年以上前から培ってきた技術にたいして、Watsonの冠を付けたということで、決して最近の技術ではありません。また、AIにしても現在は第3次AIブームとも言われており、第1次ブームは何と1960年代ということです。
    http://audiobook.kadokawa.jp/reference/301511000116/
    これまでの2回AIブームは空振りに終わった感がありますが、今回のWatsonブームもイメージ先行で実態が伴わないと、単なるブームで終わってしまうか、逆に乗り遅れてしまう恐れすらありますので、見極めと対応を怠らないことが肝要です。

  • Watsonは、近未来の技術ではなく、既に実用化段階まで来ている
    Watsonを聞くようになったのはここ数年ですが、特にその勢いを実感するようになったのは昨年(2016年)です。これは、Watson APIが日本語対応を始めたことも大きいですが、Watson全体が実用化段階に入ったことだと思います。特にIBM Watson Summit 2016は大熱狂で、本当にIBMのイベントなのか?と疑うほどでした。今年もWatson Summitが開催予定となりますので、今から楽しみです!
    最後に、Notes/Dominoは「IBMは、COGNITIVEとCLOUDの会社である」のCOGNITIVEファミリーに属しており、「Cognitive Domino」と銘打って対応を強化してきています。VerseもWatson連携を明言しています。さらに今年は、Watson Workspaceという新サービスがリリース予定ということで、益々目が離せないです!
    今回は、Watsonに対する簡単な所感が中心でしたが、今後は評価なども含めて深堀りしていきたいと思います。