ドミノミクス(Dominomics)

Notes/Dominoに関わる様々な話題を提供することで、Notes/Domino+αの活性化を目指します!

決してNotesが最高という訳ではない

よく勘違いされることに「あなたはNotes信者だね」と言われる(思われる)ことがありますが、この場を借りてキッパリと否定します。「私はNotes信者ではありません」。それでは何かと問われたら、「私はNotesファンです」と答えます。

ブログを書く原動力はマイナス感情

とあるNotes好きが集まる会で、ある方の「今のNotesには不満だらけだよ!」との発言に、ハッとしたことがあります。私は、Notes好きでブログを書いていますが、"好き"というプラス感情よりも、"不満"というマイナス感情の方がブログを書く原動力になっていると気づいたからです。もっと端的に言うと「好きで書いてる訳じゃない。ムカつくから書いてる」と言ってもいいかもしれません。

信者とファンの違い

信者は対象を無条件に肯定しますが、ファンは対象を批判することもあります。例えば、愛犬家と野球ファンについて考えてみましょう。私は愛犬家で、世話のかかる厄介な面も不満なく受け入れるので、お犬様信者です(笑)。しかし野球となると、好きなチームの不満も言いたいベイスターズファンです。こういった意味で、私はNotesファンではありますが、決してNotes信者ではありません。

決してNotesが最高という訳ではない

これまでもブログで「Notseはとても素晴らしい製品」であることを、何度も書いてきましたが、だからといって最高だとは思っていません。また、「あなたはNotes信者だね」と言われると「Notesに満足なんでしょ」思われるようで腹が立ちます。最高と思った瞬間から、慢心と衰退が始まる気がしてならないからです。

だからこそDomino2025 Jam、そしてNotes/Domino 10

Notes/Dominoの改善案を出し合う「domino2025 jam」ですが、全く新しいプラス提案だけでなく、不満というマイナスから進化のヒントが多く出ているとも聞きます。いずれにしても、現状に満足することなく、常に進化を続けていくことが重要です。幸い、Notes/Domino10の発表もカウントダウン。楽しみだぜ!!

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「のの会」のすゝめ(Notesを止めるな)

のの会」をご存知でしょうか?notes knows 会の略で、notes系のスタートアップやデビューを応援しています。会の詳細は以下リンクを参照いただきたいのですが、今回はこれに関連してNotes継承について考えてみたいと思います。

notesknows.connpass.com

Notes技術者枯渇問題

近年痛感している問題にNotes技術者の枯渇があります。新たなNotes技術者が誕生しないだけでなく、Notes技術者がスキル転換することで、Notes技術者の絶対数が枯渇する問題です。先ず困るのは、Notesの仕事があるのに対応できないことですが、もっと困るのは、技術者が居ないからNotesへの投資は中止と、市場が先細りすることです。さらに、仕事がないからNotes技術者離れが進むという悪循環に陥っています。

ノーツ新任者向けワークショップ

このような悪循環に対抗する意味からも、ノーツコンソーシアムでは「ノーツ新任担当者向けワークショップ」を2016年前から開催。ノーツの基礎を無料で学べるとあって毎回満員御礼。今年は東京だけでなく、福岡、大阪にまで開催を拡大するほど盛況で、当初の予想以上です。このことから、Notesのニーズが無い訳ではなく、学ぶ機会が少ないこことが根本的な問題といえると思います。

Notes技術者の学び舎

Notes技術者向けのコミュニティには、ーツコンソーシアムと、②テクてく Lotus 技術者夜会 が有名で、それぞれハイレベルな活動が行われています。しかし、ハイレベルが故に、Notes初心者には参入のハードルが高く、①においては所属する会社が会員でなければなりません。 逆に言うと、このハードルを下げたことがノーツ新任担当者向けワークショップ盛況の一因といえます。

 そこで「のの会」

参入のハードルを下げつつも、Notesに関わるテクニカルな学習や、ディスカッションなど、他では体験できない内容が盛り沢山です!しかも、私のようなNotes高齢者でも興味深い発見が毎回あります。のの会ならではと感じたことに、初見の方に参加理由を聞いたところ「connpassで見つけて興味を持ったから」と回答いただき、「正に技術者の自発的コミュニティだ!」とプチ感動しました。そして願わくば、Notes初心者は「のの会」を足掛かりにして、ノーツコンソーシアムやテクてくLotus技術者夜会にまで進出してほしいものです。

余談ですが「のの会」の開始時間は19:00が基本です。他のコミュニティーも同様で、19:30以降開始のものもあるので妥当な時間かと。これと比較すると、テクてくLotus技術者夜会の開始時間が18:00というのは厳しいかな。もう少し遅らせてほしいと個人的には思います。

技術者が興味を持てるNotesに!

先ほど私がプチ感動したのは、connpassでNotesのイベント興味を持つことがレアだと思うからです。悲しいかな、近年Notesの技術をキーワードに技術者が盛り上がることはほぼありません。下図は人気プログラミングランキングですが、Lotus Scriptなどありません。これではNotesは盛り上がりませんよね。でも、Notesの開発がJavaScriptPython等で可能であれば違います。つまり、技術者が注目する技術をNotesが積極的に取り入れれば、Notes離れを食い止めることができるはずです。これについては、Notes/Domino10以降の新機能に組み込まれることを期待します!

 

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Notesを止めるな!

今回は技術的なアプローチでNotes継承について考えてみました。どんなに優れたものでも、後継者がいなけらば滅んでしまいます。Notesを止めるな!コミュニティでNotesを盛り上げると同時に、Notesも技術者に注目される進化を続けることで、継承され続けることを切に望みます。

Notesは人の為ならず

「Notesとは何ですか?」と聞かれたら「グループウェアです」と多くの人が答えると思います。では別の質問で「Notesのどこが好きですか?」と聞かれたら、何と答えますか?おそらく「グループウェアだから」と答える人はほとんど居ないと思います。これって少しおかしいと思いませんか?つまり「Notes=グループウェア=好き」が成立しないのです。何が言いたいのかというと、普通は、対象物の性質(本質)と、好き嫌いが一致しますが、Notesは一致しません。一致する例では、ケーキの場合は「ケーキ=甘くて美味しいもの=好き」が成り立ちスッキリします。逆に嫌いな例では「ゴキブリ=気持ち悪い=嫌い」となり、やはり一致します。ところがNotesはこの関係が一致せずモヤモヤしてしまいます。そこで今回は、何故Notesが好きなのか?という視点から逆引きし、Notesの本質について考えてみました。

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Notesのどこが好きですか?

皆さんはNotesのどこが好きですか?「開発が容易で便利なアプリが作れる」「多機能で使い易い」「オールインワンで運用が楽」「リッチテキストの表現力がすばらしい」という意見をよく聞きます。一方、グループウェアの特徴であるメールカレンダー掲示などの情報共有が好きという意見を聞いたことはありません。まあ、グループウェアの特徴は当たり前なので、理由に挙げる必要もないのでしょう。でもやはり、グループウェアの特徴が好きな理由にならないのは変だと思いませんか?そんなことを考えていて気付きました。そもそもNotesはグループウェアでは定義しきれないということを。

グループウェアの成り立ち

グループウェアとは何でしょうか。Wikipediaでは「企業など組織内のコンピュータネットワークを活用した情報共有のためのシステムソフトウェアで、ユーザー同士で情報の交換や共有等の業務に利用される様々な機能を通じて、業務の効率化を目指したもの」とあります。なるほど、全くもってその通りでケチをつけようがありません。では、グループウェアの始まりは何でしょうか?これは1989年に登場したLotus Notesと言われています。当時のPCはスタンドアロンの利用が普通で、インターネットはおろかE-Mailさえ珍しいものでした。つまり、PCは個人で使うためのものであり、文字通りのパーソナルコンピュータでした。これに対してグループ活用のように、繋がることを前提とした使い方は革命的なものでした。そして、このスタンドアロンの対比としてグループウェアは大流行し、企業の働き方にまで大きな影響を与えました。

現在のグループウェア

現在グループウェアと聞いて、どんなイメージを持ちますか。スタンドアロンからネットワークコンピューティングが普及した当時、グループウェアは時代の最先端でした。しかしネットワークが当たり前となった現在は、古臭さまで感じてしまいます。そしてこれこそが「Notes = グループウェア = 古い」と言われる所以かもしれません。

しかし、ちょっと待ってください、前段で「Notes = グループウェア = 好き」が成立しないことを考えると、そもそも「Notes = グループウェア 」の前提が間違っているのではないでしょうか。

Notesの本質はグループウェアではない

確かにNotesはグループウェアの一種で、メール、カレンダー、掲示板などを使って情報共有することができます。しかしそれは、他のソフトエアでも可能な一部の機能であて、Notesの特徴ではありません。まして、グループ活用など当たり前すぎて比較の意味もありません。Notesの本質はグループ活用以外の「開発が容易で便利なアプリが作れる」「多機能で使い易い」「オールインワンで運用が楽」「リッチテキストの表現力がすばらしい」といった、使う人個人が感じる便利さ、心地よさ、生産性の高さではないでしょうか。

Notesは人の為ならず

グループウェアというと、「グループ」つまり、他人のためのツールと考えてしまいがちです。また「次期グループウェア更改検討」といったお題をよく耳にしますが、グループウェアというくくりで検討しても、あまり意味がありません。Notesの本質は、個人が感じる便利さ、心地よさ、生産性の高さなので、自分のためのツールなのです。ところが自分の為に使っても、皆が使えば他人(グループ)のためになるのです。つまり、個人の活用がグループの為になるとは、逆転の発想だと思いませんか。そしてこれこそが「Notesは人の為ならず」であり、Notesの本質の一つだと私は思います。

Don't think, feel!(考えるな、感じろ!)

IBM Think Japan 2018が開催、今年最大のIBMイベントだけあり大盛況でした。「THINK」はIBMが好きな言葉ですよね。ウィキペディアによると、『"THINK"(シンク:「考えろ」の意)は、トーマス・J・ワトソンが、ナショナル・キャッシュレジスター・カンパニー (NCR) の営業・広告本部長だったときに述べた「開闢以来、考えることはあらゆる前進を生み出す源だった。』とあります。つまり、「THINK」はIBMのモットーであり、ノートパソコンにThinkPadと名付けたこともあります。そんな意味深いTHINKですが、私はあえて「Don't think!」と言いたいと思います。

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IBM Think Japan 2018のキーワード

IBM Think Japan 2018の全てのセッションの紹介文をキーワードに分解してカウントしました。2回以上登場したキーワードを表示し、1回のみは「その他に」分類、人工知能はAIにカウントしています。集計の結果「AI」と「クラウド」関連に最も力を注いでいることが読み取れます。

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キーワードがら感じたこと

Notes/Dominoに関連するキーワードは1つもなく残念でしたが、イベントの性格を考えると仕方ないかもしれません。それでも、AI、コグニティブに関連して「IBM Verse」くらいは欲しかったです。ちなみにMicrosoftの類似イベント「de:code 2018」(若干毛色は違いますが)でも、キーワードの傾向はほぼ同じすが、少ないながら「Office365」のキーワードが3つありました。やはり、1つでもNotes/Dominoに関連するキーワードが欲しかったというのが本音です。

 Don't think, feel!(考えるな、感じろ!)

 「Don't think, feel」これはブルース・リーの有名な台詞で、彼の思想を端的に表す言葉です。人間の行動原理は、感情7割、論理3割と言われており、論理がNoでも感情がYesと言えば人は行動します(逆も然り)。これをうまく利用したのがMicrosoftのトップアプローチ戦略ではないでしょうか。「まだNotesで大丈夫?」と不安を煽ると同時に「MSなら明るい未来が開ける!」と感情に訴えます。すると、いくら論理的にはNotesが優位であっても、感情でMSに負けてしまいます。つまり、MSはfeelの使い方がとても上手いのです。それに比べてIBMはThinkに拘るせいで、feelの使い方が下手です。プロモーションで重要なのは「自分がどう考えたではなく、相手がどう感じたか」です。いくら良い製品でも、相手に響かなければ意味がありません。もっと言うと、IBM自身がfeelに鈍感な気がしてなりません。これだけNotes離れが進むなか、ユーザーやベンダーの悲鳴をIBMは真摯に感じてほしい限りです。

Thinkもう一つの意味

Thinkには"考える"の他に、"思う"という意味があります。"考える"というと、堅苦しいイメージですが、"思う"には人間味があります。私の勝手な感覚ですが、最近のIBMは、"思う"に傾いてきているように感じます。Think Japan 2018で基調講演の司会を務めた大西氏は、固いIBMのイメージを壊そうとしているそうです。また、IBM Cloudに関わるセッションでは、Azure、AWSとの比較優位性の説明がありました。これまでのIBMは公の場での他社比較はご法度 でしたが、これは紳士的な考えに囚われていたからでしょう。しかしユーザーに響くのは、ずばり他社比較です。ここにきてIBMがユーザーの感覚に近づいてきたのは大きな変化ではないでしょうか。人を動かすのは「感情」や「思い」です。IBMにはユーザー感覚を重視した戦略の展開を期待したいです。

Notes/Domino V11の意味するもの。それは再始動!

今年はいよいよNotes/Domino V10がリリースされます。と、思っていたら、なんと来年はV11をリリースするという衝撃の発表がされました!これを知った瞬間、私は素直に「やったー!」と歓迎しました。が、私の周りの人達はネガティブな反応のほうが多かったように感じられました。そこで今回は、V11の意味について考えてみました。f:id:majimajikojimajiko:20180502181634p:plain

V11発表のメリットとデメリット

私はV11の発表は嬉しかったのですが、そうでもない意見も多いので、メリデメについてまとめてみました。 

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メリットとしては、最近のNotes/Dominoに欠けていたスピード、話題性の提供により、期待感が高まり活性化に繋がります。一方デメリットは、すぐにV11が出るのであればV10導入意義が薄れ、バージョンアップ市場が鈍化する恐れがあります。こう考えると、現実問題としてはデメリットのほうが影響大と言えそうです。そもそもV10リリース前にV11の発表や、たった1年でのメジャーバージョンアップはどうなのでしょうか。そこで、次はバージョンアップの周期について調べてみました。

メジャーバージョンアップ期間はどれくらいが適当か

下表はNotes/Dominoのバージョンアップの遷移です。30年でV11ですから、平均すると3年に一度程度となります。比較のため、WindowsServerのバージョンアップ遷移を記載しましたが、3~4年程度であることがわかります。単純比較はできませんが、メジャーバージョンアップとなると、3年程度は必要かと思われます。Notes/Dominoはバージョンが上がるほど期間が長くなる傾向にありますが、V10~V11の1年というのは異常に短いです。いったい何を意味しているのでしょうか。

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あのメジャーソフトも、30年でV11!

Notes/Dominoと同様に、約30年かけてV11をリリースした超有名ソフトがあります。それはドラゴンクエストです。下表はタイトル遷移ですが、Notes/Dominoと同様に、後になるほど発表の間隔が長くなる傾向があります。もちろん単純比較はできませんが(ゲームですし…)、後になるほど複雑になり、前作を超えるのが困難になる傾向は同じかもしれません。

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 いよいよNotes/Dominoは再始動期に突入した?!

基本的に、メジャーバージョンアップの周期は3年程度が適当かと思われます。ただ、例外があるとすると、始動期のバージョンアップは安定期より早い傾向があります。NotesはR3までは2年、ドラクエはたったの1年です!画期的なものであるほど、始動時のスピードは速い傾向となり、現在はWatsonがこれに相当します。こう考えると、Notes/DominoV10からV11へのバージョンアップが1年と短いのは、Notes/Dominoは再び始動期に突入したのかもしれません。逆に言うと、それくらい大変革をしないと、劣勢を跳ね返すことはできません。かなり強引な結論ではありますが、Notes/Domino再始動の予感(期待)が、短期間のバージョンアップの本当の意味なのかもしれません。

最適化よりスピード化

Notes/Dominoが敬遠される理由の一つに「DBが乱立して統制が難しく、負の資産になりやすい」というものがあります。確かにNotesはEUC(エンド・ユーザー・コンピューティング)に優れているため、部門などで個別にDBの開発が容易です。これが個別最適として効果を発揮しているうちは良いですが、ニーズの変化に伴うズレをカバーできないと、DBが負の資産と化してしまいます。要約すると「Notes → EUC → 個別最適 → 負の資産化 → デメリット」となります。極論すると「Notes = 個別最適 = デメリット」といった構図が見えてきますが、果たしてこれは正しいのでしょうか。

理想は全体最適だが、、、

個別最適が良いか?と問われると、YesとNoに回答が分かれると思います。一方、全体最適が良いか?と問われれば、全員Yesと答えるでしょう。このため、全体最適を目指すのが理想ですが、これは現実的ではありません。何故なら、最適化とは個別化を前提にしているからです。最適化の最大の目的は生産性ですが、これを実現するには、利便性を極めるカスタマイズが必要となり、個別化につながるからです。こう考えると、全体最適という万能な指標は存在しないのです。全体が対象ならば、標準化通化が優先され、個別の最適性は後回しとなります。しかし、日常業務では最適性はとても重要です。いくら標準化の為とは言え、生産性が落ちては元も子もありません。

システムを評価するとき、様々な指標が考えられます。NotesはEUCに代表される個別最適に優れたツールですが、時代はクラウド化という全体標準にシフトしてきています。この2つの指標は、どちらを優先させるべきなのでしょうか。また、他に優先させる指標はあるのでしょうか。 

スピードこそが究極の指標 

システムを比較するとき、機能、性能、コストなど様々な指標が挙げられますが、究極の指標はスピードではないでしょうか。例えば、70%の機能と性能のシステムでも、スピードが2倍であれば、100%の機能と性能のシステムより優れたものになります。同様に、コストが50%高としても、2倍のスピードを発揮できれば、トータルコストは安くなります。また、先行者利益の観点ではスピードこそが全てです。以上のように、様々な指標の中で最も優先されるのはスピードです。そして、スピードに求められる価値で最も効果的なものは、新しい価値だと思います。それまで無かったもの、新しいことを始めるスピードが究極の指標ではないでしょうか。

Notesと他社クラウド製品をスピードという指標で比較すると

クラウド化のメリットの一つにコストをよく耳にしましたが、最近はあまりコストメリットについて聞かなくなりました。一方、スピードの重要性は加速傾向にあり、この意味でオンプレNotesは不利と言えるでしょう。ただし、スピード化で実現できる範囲を分析すると、必ずしもクラウド化がスピーディとは言えません。それは、クラウド化は、メールや標準的なアプリの実装まではスピーディですが、個別のアプリケーション対応になると一気にスピードダウンするからです。どこまで実現するかを見極めて、トータスピードで比較検討することが重要となります。

スピードが最も遅いNotes移行

数多くのNotes移行に携わり、見聞きした経験から、Notes移行ほどスピードが遅いものはありません。事前検討や移行作業に莫大な時間と費用を費やし、挙句の果てに移行しきれないことがあるからです。さらに、移行できたとしても、スピード化の最大価値である「新しい価値の実現」が乏しい場合があります。折角時間とコストをかけるのであれば、移行というプラスマイナス0の作業ではなく、別の新しいプラスアルファを実現したほうが生産的です。よく「次期グループウェアを比較検討したい」という相談を受けますが、スピードを最優先の指標にしてみてはいかがでしょうか。個別の機能やコストを比較しても、製品毎に大した差はありません。しかしNotesで開発したアプリの置き換えに、莫大な時間がかかるのであれば移行はお勧めできません。スピードの観点から言える代替案は、そのアプリを辞めるか、他パッケージでの置き換えなどによる早期実現しかありません。

Notesはスピーディーか?

かつてNotesが元気だったころは、頻繁に機能改善、バージョンアップを続けることでスピードを実感できました。しかし、近年のNotesはスピードダウンしていると言わざるを得ません。そして、これこそが最大の弱点です。他社製品がスピードを上げて進化を続けても、Notesの動きは緩慢でした。いくら優れた製品であっても、スピードがなければ淘汰されてしまいます。進化論ではありませんが、優れたもの、強いものが生き残るのではなく、変化に対応できるものが生き残るのです。そして変化の対応こそスピードに他なりません。幸いVersion10の発表以来、にわかにNotes周辺が活気づき、スピードアップを実感できるようになりました。是非この実感が本物となり、スピードアップを実現して欲しい限りです。

Notes/Domino10が目指すもの

このブログを立ち上げてから1年になりますが、Notes/Domioを取り巻く環境が大きく変わろうとしています。約1年前、Notes/Dominoはバージョンを9.0.1で固定し、FPで進化を続けるという発表がされましたが、私はこれに強い危機感を抱きました。その理由は、大きな進化が期待できなくなったからです。IBMは違うと言うでしょうが、やはり9.0.1という中途半端なバージョンで、FPを当て続けることに大きな期待が持てません。確かに順調にFPで進化を続けていますが、盛り上がりに欠けると言わざるを得ないでしょう。そんな危機感から、私はブログでの情報発信を通じて、Notes/Dominoプラスアルファの活性化を目指してきました。そして最近は、Notes/Domino10の発表を転機に、再びNotesの熱気を感じるようになってきました!そこで今回は、最近見聞きしたこと、感じたことについて紹介したいと思います。

 Notes/Domino10が目指すもの

大それたタイトルをつけましたが、以下の内容は私個人の意見で、何も保証をするものではありません。ただ、漏れ聞こえてきた方向性や、意見、要望などから目指す先を想像してみました。そして、それは「開発プラットフォームの刷新」だと思います。Notesの一番の強みは?と問われたら「優れた開発プラットフォーム」と答える人も多いと思います。古くから、EUC(エンド・ユーザー・コンピューティング)に優れ、利用者が開発を進めることで、急速に普及を遂げてきました。最近は、アジャイルに代表される、容易な開発性が評価されています。私も、Notesに敵う開発環境は無いと思ってきました。しかしこれは、Notesクライアント用の開発という条件がつきます。一方、Notesに求める強いニーズに、HTML5対応のUI刷新や、モバイル化がありますが、これの対応は不十分に感じられます。ニーズに応えるためにも、Notesクライアント以外に対応した開発プラットフォームの刷新は急務だと思います。

さらに開発プラットフォームの刷新は、若い技術者の獲得にもつながります。私には大学生の息子がいますが、Notesと言っても全く通じません。いまどきの若い人は、何でもネットでダウンロード(しかも無料)して、YouTubeチュートリアルを見て勝手に開発を進めますが、Notesにはこれが壊滅的にありません。これでは新世代の獲得はままならず、Notes技術者の高齢化が進むばかりです。例えば、手軽なダウンロード対応や、若者に馴染みのあるPythonなどを開発言語に加えるのも、Notesの刷新につながるのではないでしょうか。

 長所は短所

「Notes/Domino10が目指すもの」と言いながら「目指して欲しいもの」になってしまいましたが、一番言いたかったのは、「Notesの強みである開発優位性こそが進化の足かせになっている?」ということです。私はNotes技術者を20年以上続けてきましたが、無意識のうちにNotesの長所を絶対だと決めつけてきたかもしれません。もしかしたら、長所は短所(逆も然り)で、全く違う視点にこそ大きな果実がぶら下がっているかもしれません。ちょうどDomino Jam2025が開催されることもありますので、これに参加して新たな発見をすると同時に、Notes/Dominoの進化に貢献していきたいと思います。また皆さんも、Domino Jam2025参加していただけたら幸いです。また、Domino Jam2025登録方法については、ノーツコンソーシアムで詳しく紹介していますので、以下を参照いただければと思います。

https://notescons.gr.jp/home.nsf/blog.xsp?action=openDocument&documentId=E33BA551111CB7F7492581E50030C65F

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希望ではなく確かなこと

以上、希望的観測もりもりで記述してきましたが、確かなこともあります。それは、Notes/Dominoは今後も進化を続けるということです。これはIBMが「決して辞めない、バージョンアップし続ける」と明言しているからです。しかも、Domino Jam2025の対応から見えてくるのは、大胆な進化を目指すということです。Notes/Domino10の発表を聞いたとき、たった一年で何が変わるのか?という不信感もありましたが、10は大きな進化の第一歩のようです。今後も進化を続けるNotes/Dominoに期待しつつ、ブログを続ける決意をした今日この頃でした。