ドミノミクス(Dominomics)

Notes/Dominoに関わる様々な話題を提供することで、Notes/Domino+αの活性化を目指します!

HCL(Hyper Change Lotus notes)

1月10日に開催されたDomino V11 JAMに参加しました。Notes改善に活発な意見交換される有意義なものでしたが、個人的な感想を言うと可もなく不可もなしといったところでしょうか。と言いうのは、Notesに明るい未来を予感できなかったからです。

JAMの争点

JAMでは、ワークショップを通じて改善策が議論されました。1つ目のワークショップでは、①開発者、②利用者、③運用管理者、それぞれの視点での議論。2つ目のワークショップでは、①メール、②アプリ、③統合環境の改善に関する議論でした。詳細は、ノーツコンソーシアムのブログにまとまっています。Domino V11 JAMが開催されました | ノーツコンソーシアム

いろいろ議論を行いましたが、JAMの争点を一言でいうと「Notes/Domino製品改善の検討」というものでした。

誰のためのJAMなのか

技術者が主催のJAMなので、製品改善を主軸にするのは間違っていませんが、このJAMは誰のためのものでしょうか。確かに製品を改善することで、一つ目のワークショップにあった①開発者、②利用者、③運用管理者がハッピーになりますが、これでNotesに明るい未来がくるのでしょうか。私に言わせると、おそらくNoです。なぜなら、①~③の人々がNotesを良いと思っていても、脱Notesが止まらない現状があるからです。Notesの未来を左右する最も重要な視点は「経営者」だと思います。そこで、JAM当日の質疑応答の場でも「経営者」を重視するJAMの提案をしたところ、多くの賛同する意見をいただきました(主催者にはあまり響いていない感じでしたが、、、)。

今が最後のチャンス

 JAMでの質疑応答の時、日本では知名度の低いHCLに不安の質問がありました。これに対して「HCLはNotes/Dominoに巨額を投資している。今後も積極的に投資を続ける。V10でも多くの新機能、改善を行っている」という回答がありました。しかし悲しいかな、世間はこの事実をほとんど認知していません。実際、V10の日本語版リリースは遅れ、HCLの認知度は上がっていません。しかし悲観する必要はありません。HCL移管という大事件をうまく利用すれば必ず流れは変わります(利用できなければNotesに未来はありません)。そして今こそ、Notesが復活する最後のチャンスだと思います。

とにかくインパクトを

一部からは「Notesはオワコン」とまで言われる現状を打破するには、Notesが本当に変わったことを印象付ける必要があります。この意味で、細かな改善を多くするより、強力な進化に集中したほうがインパクトがあります。具体的には、Web化・モバイル化、クラウド十分な対応です。ここに焦点をおくのは、脱Notesするユーザーが必ず引き合いに出す理由だからです。とにかく、Notesが古いと思われる最大の要因を取り除くことが製品改善で最も重要な対策となります。 

HCL(Hyper Change Lotus notes

製品改善と同時に重要になるのがプロモーションです。いくら素晴らしい製品でも認知されなければ意味がありません。V11では、IBMからHCLに移管される大きな変化があります。この変化を全面的にアピールしCHANGEを強調し、これを実感できるキャッチコピーが必要となってきます。V10では#dominoforeverとNotesの継続を強調しましたが、V11は「継続より変化!」です。HCLHyper Change Lotus notes)で、Notesを復活させましょう!!

IBM Champions for ICS 2019に任命されました!

2019年度のIBM Champions for ICSに任命されました。実は、昨年もチャレンジしたのですが任命されず、今回リベンジできたことで喜びもひとしおです!ただ、IBM Championsの発表があった当日は通知のメールが無く「今年もダメか、、」と失意のまま就寝しました。ところが朝起きてみると、IBMより「小島さん、メアド間違ってしまいましたが、YouはIBM Championsです!」とのメール届き、嬉しさもそうですが、妙な気分になりました(笑)。

私にとってIBM Championsとは

私がIBM Championsの存在を認知した4年ほど前は、「何か凄い制度があるけど、超エリートの為のもので自分には無縁」と思っていました。たとえば、IBM Championsになる条件の一つに発信力がありますが、自社の仕事以外は無関心だった私にとって、何かを発信する必要性は皆無でした。そもそも、人前に立つのも苦手で、ネットさえも興味が無いと言うより毛嫌いしていたほどです。そんな私でも、Notesに対する思いだけは強かったため、同じ思いの人々と交流することで、多くのことを学び得ることができました。すると人間とは不思議なもので「何かを得ると、そのお返しをしたくなる」ようで、それが私の発信力の源になりました。さらに、この発信力によって新たな恩人と繋がるプラス連鎖!こう考えると、私にとってIBM Championsとは、自分ができる恩返しの一つの形なのです。IBM Championsなれたのは、多くの方々の恩があってこそです。恩人の皆さま、本当に有難うございました!

今後のIBM Championsに求めるもの

IBMがNotes/Dominoを2019年中にHCLへ売却するという発表から、ICS分野でのIBM Championsは今年で最後になってしまいました。IBM Championsとしてとても残念なことですが、Notesにとっては必ずしも悪いニュースでは無いと思います。Notesをオワコンと決めつける見当違いな意見は除外するとして、IBMからHCLに移管することに対する市場の期待と不安は5:5といったところでしょうか。期待要素は「①HCLの積極対応によるNotes進化の加速」です。不安要素は「②HCLのプロモーション不足によるNotes離れの加速」です。この2つの要素を比較すると、①は実績もあり問題無いですが、②は今後のプロモーションが見えないので判断が難しいです。逆に言うと、②の対策がうまくできれば、Notesは必ず好転すると断言できます。IBMとしてのNotesは今年で最後ですが、HCLとしてはスタートの年です。そしてスタートダッシュをどれだけできるかで今後の方向性が決まるといっても過言ではありません。幸いNotes/Domino11のリリースも控え、活発な動きが予想されます。この動きをIBM Championsの一員としてできるだけ多く発信することで、Notesのプロモーションを少しでも活性化し、Notes復活に貢献したいと思います。

ノーツコンソーシアムオープンセミナー2018で感じたこと

11/22に開催されたノーツコンソーシアム オープンセミナー に参加しました。この中で私は、パートナーセッションにおけるコムチュア株式会社として「最強の戦略伝授します!」と題して登壇しました。同時に、「日本を元気にする!Notes 研究会 2018」(以下元気研)の発表の脇役として、ちょっと出しました。今回のブログは、敢えてちょっと出の元気研のお話をいたします。

アウトローな研究会

ノーツコンソーシアムの研究会には、「ザ・ノーツ研究会」「クラウド研究会」「XPages研究会」といった技術系研究会や、「大阪」「名古屋」「九州」といった各地の研究会、さらに「ユーザー研究会」など、それぞれ目的が明確になっています。しかし元気研はテーマがつかみにくいため、謎の研究会と思われがちです。実際、活動を疑問視する声があったとも聞いています。しかし、オープンセミナーではこれらの懸念を払拭する素晴らしい内容でした。ちなみに、私が今回の研究会で果たした役割はとても小さく、全くの脇役でした。

ノーツコンソーシアム史上初のワークショップの取り組み

「人・チーム」が元気になるグループウェアの活用方法を探るべく、コンソーシアム以外のメンバーも含めてワークショップを実施しました。このような部外者を招き入れた活動は前例がなく、発見も多いとても有意義なものでした。しかし、オープンセミナーで発表する内容を導く明確な着地点は見出せませんでした。

迷走する発表内容

オープンセミナーまで1カ月を切っても、完成度は50%未満といったところ。発表するリーダーも不安を隠せません。そしてこのリーダーこそ、会社の同僚の山口さんです。同僚なので私が手伝えばいいのですが、私も自分のセッションの準備が手一杯で手伝うことができません。結局、発表直前の2回にわたるリハーサルに私は不参加となってしまいました。

本番で驚きの進化!

元気研のメンバーにも関わらず、私は最終稿を知らずに本番を迎えました。ところが、私の心配をよそに発表は素晴らしく、終わってみれば大成功でした。1カ月前にはたどたどしかったリーダーのプレゼンが、生き生きとしているではないですか。もちろん、プレゼンの資料も見違えるほどに改善されています。まさに、短期間で驚きの進化を遂げていたのです。

これこそノーツコンソーシアムの真価!

リーダーである山口さんの発表を見て、4年前の自分を思い出しました。今でこそ多くのセミナーで講師をするなど、プレゼン慣れしているように思われるかもしれませんが、発端は4年前のオープンセミナーです。そして、最初のリハーサルは山口さん以上にグダグダでした。。。しかし、ノーツコンソーシアムの皆さんはこれに幻滅せず、沢山のアドバイスや資料の手直しなど多くの手を差し伸べてくれました。一人ではできないことや、自分の会社だけではできないことも、ノーツコンソーシアムをはじめ、様々な繋がりが自分を元気にしていることを改めて感じました。感謝感謝!

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決してNotesが最高という訳ではない

よく勘違いされることに「あなたはNotes信者だね」と言われる(思われる)ことがありますが、この場を借りてキッパリと否定します。「私はNotes信者ではありません」。それでは何かと問われたら、「私はNotesファンです」と答えます。

ブログを書く原動力はマイナス感情

とあるNotes好きが集まる会で、ある方の「今のNotesには不満だらけだよ!」との発言に、ハッとしたことがあります。私は、Notes好きでブログを書いていますが、"好き"というプラス感情よりも、"不満"というマイナス感情の方がブログを書く原動力になっていると気づいたからです。もっと端的に言うと「好きで書いてる訳じゃない。ムカつくから書いてる」と言ってもいいかもしれません。

信者とファンの違い

信者は対象を無条件に肯定しますが、ファンは対象を批判することもあります。例えば、愛犬家と野球ファンについて考えてみましょう。私は愛犬家で、世話のかかる厄介な面も不満なく受け入れるので、お犬様信者です(笑)。しかし野球となると、好きなチームの不満も言いたいベイスターズファンです。こういった意味で、私はNotesファンではありますが、決してNotes信者ではありません。

決してNotesが最高という訳ではない

これまでもブログで「Notseはとても素晴らしい製品」であることを、何度も書いてきましたが、だからといって最高だとは思っていません。また、「あなたはNotes信者だね」と言われると「Notesに満足なんでしょ」思われるようで腹が立ちます。最高と思った瞬間から、慢心と衰退が始まる気がしてならないからです。

だからこそDomino2025 Jam、そしてNotes/Domino 10

Notes/Dominoの改善案を出し合う「domino2025 jam」ですが、全く新しいプラス提案だけでなく、不満というマイナスから進化のヒントが多く出ているとも聞きます。いずれにしても、現状に満足することなく、常に進化を続けていくことが重要です。幸い、Notes/Domino10の発表もカウントダウン。楽しみだぜ!!

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「のの会」のすゝめ(Notesを止めるな)

のの会」をご存知でしょうか?notes knows 会の略で、notes系のスタートアップやデビューを応援しています。会の詳細は以下リンクを参照いただきたいのですが、今回はこれに関連してNotes継承について考えてみたいと思います。

notesknows.connpass.com

Notes技術者枯渇問題

近年痛感している問題にNotes技術者の枯渇があります。新たなNotes技術者が誕生しないだけでなく、Notes技術者がスキル転換することで、Notes技術者の絶対数が枯渇する問題です。先ず困るのは、Notesの仕事があるのに対応できないことですが、もっと困るのは、技術者が居ないからNotesへの投資は中止と、市場が先細りすることです。さらに、仕事がないからNotes技術者離れが進むという悪循環に陥っています。

ノーツ新任者向けワークショップ

このような悪循環に対抗する意味からも、ノーツコンソーシアムでは「ノーツ新任担当者向けワークショップ」を2016年前から開催。ノーツの基礎を無料で学べるとあって毎回満員御礼。今年は東京だけでなく、福岡、大阪にまで開催を拡大するほど盛況で、当初の予想以上です。このことから、Notesのニーズが無い訳ではなく、学ぶ機会が少ないこことが根本的な問題といえると思います。

Notes技術者の学び舎

Notes技術者向けのコミュニティには、ーツコンソーシアムと、②テクてく Lotus 技術者夜会 が有名で、それぞれハイレベルな活動が行われています。しかし、ハイレベルが故に、Notes初心者には参入のハードルが高く、①においては所属する会社が会員でなければなりません。 逆に言うと、このハードルを下げたことがノーツ新任担当者向けワークショップ盛況の一因といえます。

 そこで「のの会」

参入のハードルを下げつつも、Notesに関わるテクニカルな学習や、ディスカッションなど、他では体験できない内容が盛り沢山です!しかも、私のようなNotes高齢者でも興味深い発見が毎回あります。のの会ならではと感じたことに、初見の方に参加理由を聞いたところ「connpassで見つけて興味を持ったから」と回答いただき、「正に技術者の自発的コミュニティだ!」とプチ感動しました。そして願わくば、Notes初心者は「のの会」を足掛かりにして、ノーツコンソーシアムやテクてくLotus技術者夜会にまで進出してほしいものです。

余談ですが「のの会」の開始時間は19:00が基本です。他のコミュニティーも同様で、19:30以降開始のものもあるので妥当な時間かと。これと比較すると、テクてくLotus技術者夜会の開始時間が18:00というのは厳しいかな。もう少し遅らせてほしいと個人的には思います。

技術者が興味を持てるNotesに!

先ほど私がプチ感動したのは、connpassでNotesのイベント興味を持つことがレアだと思うからです。悲しいかな、近年Notesの技術をキーワードに技術者が盛り上がることはほぼありません。下図は人気プログラミングランキングですが、Lotus Scriptなどありません。これではNotesは盛り上がりませんよね。でも、Notesの開発がJavaScriptPython等で可能であれば違います。つまり、技術者が注目する技術をNotesが積極的に取り入れれば、Notes離れを食い止めることができるはずです。これについては、Notes/Domino10以降の新機能に組み込まれることを期待します!

 

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Notesを止めるな!

今回は技術的なアプローチでNotes継承について考えてみました。どんなに優れたものでも、後継者がいなけらば滅んでしまいます。Notesを止めるな!コミュニティでNotesを盛り上げると同時に、Notesも技術者に注目される進化を続けることで、継承され続けることを切に望みます。

Notesは人の為ならず

「Notesとは何ですか?」と聞かれたら「グループウェアです」と多くの人が答えると思います。では別の質問で「Notesのどこが好きですか?」と聞かれたら、何と答えますか?おそらく「グループウェアだから」と答える人はほとんど居ないと思います。これって少しおかしいと思いませんか?つまり「Notes=グループウェア=好き」が成立しないのです。何が言いたいのかというと、普通は、対象物の性質(本質)と、好き嫌いが一致しますが、Notesは一致しません。一致する例では、ケーキの場合は「ケーキ=甘くて美味しいもの=好き」が成り立ちスッキリします。逆に嫌いな例では「ゴキブリ=気持ち悪い=嫌い」となり、やはり一致します。ところがNotesはこの関係が一致せずモヤモヤしてしまいます。そこで今回は、何故Notesが好きなのか?という視点から逆引きし、Notesの本質について考えてみました。

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Notesのどこが好きですか?

皆さんはNotesのどこが好きですか?「開発が容易で便利なアプリが作れる」「多機能で使い易い」「オールインワンで運用が楽」「リッチテキストの表現力がすばらしい」という意見をよく聞きます。一方、グループウェアの特徴であるメールカレンダー掲示などの情報共有が好きという意見を聞いたことはありません。まあ、グループウェアの特徴は当たり前なので、理由に挙げる必要もないのでしょう。でもやはり、グループウェアの特徴が好きな理由にならないのは変だと思いませんか?そんなことを考えていて気付きました。そもそもNotesはグループウェアでは定義しきれないということを。

グループウェアの成り立ち

グループウェアとは何でしょうか。Wikipediaでは「企業など組織内のコンピュータネットワークを活用した情報共有のためのシステムソフトウェアで、ユーザー同士で情報の交換や共有等の業務に利用される様々な機能を通じて、業務の効率化を目指したもの」とあります。なるほど、全くもってその通りでケチをつけようがありません。では、グループウェアの始まりは何でしょうか?これは1989年に登場したLotus Notesと言われています。当時のPCはスタンドアロンの利用が普通で、インターネットはおろかE-Mailさえ珍しいものでした。つまり、PCは個人で使うためのものであり、文字通りのパーソナルコンピュータでした。これに対してグループ活用のように、繋がることを前提とした使い方は革命的なものでした。そして、このスタンドアロンの対比としてグループウェアは大流行し、企業の働き方にまで大きな影響を与えました。

現在のグループウェア

現在グループウェアと聞いて、どんなイメージを持ちますか。スタンドアロンからネットワークコンピューティングが普及した当時、グループウェアは時代の最先端でした。しかしネットワークが当たり前となった現在は、古臭さまで感じてしまいます。そしてこれこそが「Notes = グループウェア = 古い」と言われる所以かもしれません。

しかし、ちょっと待ってください、前段で「Notes = グループウェア = 好き」が成立しないことを考えると、そもそも「Notes = グループウェア 」の前提が間違っているのではないでしょうか。

Notesの本質はグループウェアではない

確かにNotesはグループウェアの一種で、メール、カレンダー、掲示板などを使って情報共有することができます。しかしそれは、他のソフトエアでも可能な一部の機能であて、Notesの特徴ではありません。まして、グループ活用など当たり前すぎて比較の意味もありません。Notesの本質はグループ活用以外の「開発が容易で便利なアプリが作れる」「多機能で使い易い」「オールインワンで運用が楽」「リッチテキストの表現力がすばらしい」といった、使う人個人が感じる便利さ、心地よさ、生産性の高さではないでしょうか。

Notesは人の為ならず

グループウェアというと、「グループ」つまり、他人のためのツールと考えてしまいがちです。また「次期グループウェア更改検討」といったお題をよく耳にしますが、グループウェアというくくりで検討しても、あまり意味がありません。Notesの本質は、個人が感じる便利さ、心地よさ、生産性の高さなので、自分のためのツールなのです。ところが自分の為に使っても、皆が使えば他人(グループ)のためになるのです。つまり、個人の活用がグループの為になるとは、逆転の発想だと思いませんか。そしてこれこそが「Notesは人の為ならず」であり、Notesの本質の一つだと私は思います。

Don't think, feel!(考えるな、感じろ!)

IBM Think Japan 2018が開催、今年最大のIBMイベントだけあり大盛況でした。「THINK」はIBMが好きな言葉ですよね。ウィキペディアによると、『"THINK"(シンク:「考えろ」の意)は、トーマス・J・ワトソンが、ナショナル・キャッシュレジスター・カンパニー (NCR) の営業・広告本部長だったときに述べた「開闢以来、考えることはあらゆる前進を生み出す源だった。』とあります。つまり、「THINK」はIBMのモットーであり、ノートパソコンにThinkPadと名付けたこともあります。そんな意味深いTHINKですが、私はあえて「Don't think!」と言いたいと思います。

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IBM Think Japan 2018のキーワード

IBM Think Japan 2018の全てのセッションの紹介文をキーワードに分解してカウントしました。2回以上登場したキーワードを表示し、1回のみは「その他に」分類、人工知能はAIにカウントしています。集計の結果「AI」と「クラウド」関連に最も力を注いでいることが読み取れます。

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キーワードがら感じたこと

Notes/Dominoに関連するキーワードは1つもなく残念でしたが、イベントの性格を考えると仕方ないかもしれません。それでも、AI、コグニティブに関連して「IBM Verse」くらいは欲しかったです。ちなみにMicrosoftの類似イベント「de:code 2018」(若干毛色は違いますが)でも、キーワードの傾向はほぼ同じすが、少ないながら「Office365」のキーワードが3つありました。やはり、1つでもNotes/Dominoに関連するキーワードが欲しかったというのが本音です。

 Don't think, feel!(考えるな、感じろ!)

 「Don't think, feel」これはブルース・リーの有名な台詞で、彼の思想を端的に表す言葉です。人間の行動原理は、感情7割、論理3割と言われており、論理がNoでも感情がYesと言えば人は行動します(逆も然り)。これをうまく利用したのがMicrosoftのトップアプローチ戦略ではないでしょうか。「まだNotesで大丈夫?」と不安を煽ると同時に「MSなら明るい未来が開ける!」と感情に訴えます。すると、いくら論理的にはNotesが優位であっても、感情でMSに負けてしまいます。つまり、MSはfeelの使い方がとても上手いのです。それに比べてIBMはThinkに拘るせいで、feelの使い方が下手です。プロモーションで重要なのは「自分がどう考えたではなく、相手がどう感じたか」です。いくら良い製品でも、相手に響かなければ意味がありません。もっと言うと、IBM自身がfeelに鈍感な気がしてなりません。これだけNotes離れが進むなか、ユーザーやベンダーの悲鳴をIBMは真摯に感じてほしい限りです。

Thinkもう一つの意味

Thinkには"考える"の他に、"思う"という意味があります。"考える"というと、堅苦しいイメージですが、"思う"には人間味があります。私の勝手な感覚ですが、最近のIBMは、"思う"に傾いてきているように感じます。Think Japan 2018で基調講演の司会を務めた大西氏は、固いIBMのイメージを壊そうとしているそうです。また、IBM Cloudに関わるセッションでは、Azure、AWSとの比較優位性の説明がありました。これまでのIBMは公の場での他社比較はご法度 でしたが、これは紳士的な考えに囚われていたからでしょう。しかしユーザーに響くのは、ずばり他社比較です。ここにきてIBMがユーザーの感覚に近づいてきたのは大きな変化ではないでしょうか。人を動かすのは「感情」や「思い」です。IBMにはユーザー感覚を重視した戦略の展開を期待したいです。